なぜ今、パパの育休が重要なのか

日本の男性育休取得率は2023年時点で約17%と、政府目標(2025年に50%)に大きく及ばない状況です。

一方で、パパが育休を取得することで産後うつのリスク低減、夫婦関係の改善、子どもの発達への好影響が研究で示されています。

父親の育休タイムライン

2022年10月の育児・介護休業法改正で「産後パパ育休(出生時育児休業)」が創設されました。

これは従来の育児休業とは別に、子の出生後8週間以内に最大4週間(28日)取得できる制度です。

2回に分割して取得でき、また事前に申し出た範囲で就業することも可能という柔軟な設計になっています。

2025年4月からは産後パパ育休を28日間取得した場合、給付率が引き上げられ、社会保険料の免除と合わせると手取りベースで実質100%相当の収入が確保できるようになりました。

これにより「育休を取ると収入が大幅に減る」という経済的ハードルが大きく下がりました。

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育休前に準備すること

育休前・育休中にパパがやること

育休取得を円滑に進めるには、会社への申請を早めに行い、業務の引き継ぎ計画を立てることが重要です。

育児・介護休業法では、育休申請は原則として1ヶ月前(産後パパ育休は2週間前)までに書面で行うことが必要です。

産前の準備として特に重要なのが「パートナーとの役割分担の話し合い」です。

育休中に何をするかを事前に決めておくことで、産後の混乱を減らせます。

また、育児本を読んだり、自治体の父親向け育児セミナーに参加するなど、育児スキルを事前に高めておくと育休中に自信を持って取り組めます。

家計シミュレーションも忘れずに。

育休給付金の金額を確認し、育休中の生活費を事前に準備しておきましょう。

給付金の支給には申請から2〜3ヶ月かかることがあるため、出産前に2〜3ヶ月分の生活費を確保しておくと安心です。

職場への申し出とよくある壁

パパ育休のよくある壁と乗り越え方

「職場の雰囲気で言いにくい」「男が育休を取るなんて…という空気がある」という声はまだ多くあります。

しかし法律上、育休取得を理由とした不利益取扱いは禁止されており(育児・介護休業法第10条)、「ハラスメント(育ハラ)」としても対処の対象です。

2023年4月から従業員1,000人超の企業には育休取得率の公表が義務化されました。

企業側も育休取得を推進する方向で動いており、以前より制度を使いやすい環境になっています。

上司への申し出は「相談」ではなく「報告」として伝えることも、スムーズに進むポイントです。

収入への不安については、前述の通り2025年改正で実質手取りが大きく保護されるようになりました。

「育休中は手取りが半分以下になる」というのは一昔前の情報です。

社会保険料免除込みで計算すると、実質的な収入の変化は想定より小さいことが多いです。

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育休中にパパができること・すべきこと

育休中にパパができることは多岐にわたります。

まず「産後の母体回復」の観点から、パートナーが休める時間を確保することが最優先です。

夜間授乳のサポート、抱っこ、おむつ交換の主体的な担当が特に重要です。

上の子がいる場合は、上の子のケアはパパが中心に担うことで、ママが新生児に集中できる環境をつくれます。

保育園の送迎、食事の世話、遊び相手など、上の子のルーティンを維持することが家族全体の安定につながります。

家事の担当も明確にしておきましょう。

買い出し、料理、洗濯、掃除など、産後の妻が担えない家事を包括的に引き受けることが求められます。

育休中に「何を手伝えばいい?」ではなく「全部任せて」というスタンスが大切です。

育休後の職場復帰

育休後の職場復帰時には、育休中の業務変更・スキルギャップへの不安が生じることがあります。

育休中も社内の重要な連絡は受け取れるようにしておき、復帰前に上司や同僚と復帰後の業務について事前に相談しておくとスムーズです。

復帰後は保育所の利用が始まる時期と重なることが多く、子どもの体調不良による早退・欠勤が増えます。

事前に職場の理解を得ておき、緊急時の対応策(どちらが迎えに行くか等)をパートナーと決めておきましょう。

よくある質問(FAQ)

正社員以外(派遣・パート)のパパも育休を取れますか?

雇用保険に加入しており、育休取得前2年間に賃金支払い基礎日数が11日以上の月が12ヶ月以上あれば、非正規雇用でも育児休業給付金を受給できます。

ただし、有期雇用の場合は「子が1歳6ヶ月まで引き続き雇用される見込み」があることが条件です。

派遣社員は派遣元企業(派遣会社)に申請します。

産後パパ育休と通常の育児休業の両方を取る場合は?

可能です。

産後パパ育休(子の出生後8週間以内に最大4週間)と通常の育児休業(生後57日目以降に1歳まで)は別々の制度なので、両方取得できます。

合計すると最大で子が1歳(最長2歳)まで育休を取ることができます。

給付金もそれぞれ適用されます。

育休中に会社から電話が来たり仕事をしてほしいと言われたら?

育休中は就業義務がなく、会社から仕事を指示することは原則できません(産後パパ育休の場合は事前合意した範囲内での就業は可能)。

不当に就業を強いられた場合はハラスメントに当たります。

都道府県労働局の「総合労働相談コーナー」に相談することができます。